航空研究部 ジェットスター・ジャパン社見学
2024.07.28
7月16日、中1から高2まで12名の部員で、ジェットスター・ジャパンの方々にご案内いただき、成田空港を見学しました。
まず第3ターミナルの旅客ターミナル内から、職員の方専用の通路を通り、本社にご案内いただきました。まずはジェットスターグループの概要についてお話をいただき、続いて、運航のコントロールを行うOCC(オペレーション・コントロール・センター)の見学。安全運航を第一に、到着から次の出発までの折り返し時間を出来るだけ短くしつつ、いかに機材の稼働率を上げるか、といったLCCならではの工夫について、具体的にお話を伺いました。
その後、厳重なセキュリティー・チェックを受けて、いよいよ制限区域に入ります。そして本当に残念ですが、ここからは保安上の理由で撮影は出来ないので、文字だけでお伝えすることになります。
さて、階段を下りてドアを開けると、もう目の前には駐機場(ランプ)が。手を伸ばせば飛行機に触れられるのではないかという距離のところを歩き、今回説明を受ける機体JA03JJの前にやって来ました。(「JA03JJ」と聞いた部員が「月刊エアライン」を取り出し、就航された年や場所のデータを開示し出すので、顧問は言葉を失ってしまいます。)福岡から成田に到着したこの便は、40分後にはまた福岡に向けて飛び立つそう。その間に、コンテナを降ろしてまた積む作業、給油の作業など、説明を聞きながら見学します。見学しつつ、停まっているTT(トーイング・トラクター)車の座席に1人ずつ座らせてくれました。ちびっ子のお仕事体験みたいな瞬間です。木製の車輪止めを持ち上げてみたりして、その重さも実感できました。ランプハンドリングには16種類もの仕事があり、どんなに他のオペレーションがIT化しても、このランプ周辺の作業は最後まで人の手がなくてはならない作業、という説明が印象的でした。
さあ、ここからハイライトです。GK509便、12:15成田発福岡行き、お客様が全て乗り込みドアがクローズしました。いよいよ動き出すというその時、幸運な部員が1人、トーイングカーに乗り込みました。なんと実際に航空機を動かす作業をトーイングカーに乗って見学させてくれる、ということです。他の部員もその様子を見守ります。前輪を抱え込んで持ち上げるタイプのトーイングカーで、本当に飛行機が持ち上がった瞬間は、みんなで「お〜」となりました。その時、パイロットの方たちが私たちに手を振ってくれたのも嬉しい。さらに、トーイングカーが外され、滑走路に向かう際、整備士の方と共に、部員たちも1列に並んで、全員でお客様に手を振りました。この日GK509便で福岡に出発された皆様、左側で手を振っていた中高生は海城生でした!「あ、振り返してくれてる!」と部員が嬉しそうに声を上げると、確かに窓の奥で振って下さっているお客様の手が見えました。
さて、これだけでは終わりません。整備事務所も案内して頂き、機材や部品、タイヤの倉庫を見学しました。「猫砂ってなんであるんですか?(←機材庫の端に「猫砂」を発見。空港でネコを飼っている訳ではないようです)」、「車と違って飛行機のタイヤの溝が縦だけなのはなぜですか?(←鋭い。答えも非常に分かりやすいもので、納得。)」など、質疑応答も行いました。
最後に、大手航空会社とは異なるお仕事の楽しさややりがいについてお話を伺いました。1つの会社の中に様々な部署があり、多様な仕事に従事できる機会に恵まれているということや、部署同士の距離がとても近く、One Teamとして航空機の運航を支えていることが実感できるといったお話を伺いました。今回の見学でも多くの部署の方たちにご協力頂き、充実した見学を実施して頂けたのも、ジェットスター・ジャパンの方々のOne Teamが成せる技であったと実感しました。
最後に事務所の入り口でみんなで記念撮影をしました。
10時から始まった3時間半の見学時間が、あっという間に過ぎました。機体の到着・出発の時間も計算しつつ、多くの方々にご案内・ご説明をいただくという行程を計画して下さいました。通常の業務がある中、海城生が大変貴重な体験をさせて頂けたことに、本当に感謝致します。